R MarkdownやPandocは数式をレンダリングする方法をいくつか提供しています1。 代表的な方法にMathJaxやKaTeXがありますが、これらはJavaScriptで実装されているため、 出力形式がマークダウンで、ビューアーがGitHubのような場合、利用できません。
そこでWebTexです。 これなら数式を画像として挿入するため、マークダウン形式であろうと数式をレンダリングできます。
たとえば1から10までの総和の式をLaTeX記法で記述しておくと、続く画像のようにレンダリングされます。 レンダリングされた数式を右クリックすると、画像として保存できるので確かめてみてください。
$$
\sum_{i=1}^{10}{i}
$$
使い方は簡単です。
Pandocを直接実行する場合はコマンドオプションに--webtex
を足します。
pandoc -t markdown --webtex <<< "$\sum_{i=1}^{10}{i}$"
R Markdownも内部ではPandocを呼んでいるので、Pandocに--webtex
オプションが渡るようにします。
たとえばgithub_document
関数を用いてマークダウンを出力する際は、
pandoc_args
引数に"--webtex"
を指定します。
md_document
関数などを用いる場合も同様です。
output:
github_document:
pandoc_args: "--webtex"
この機能、PandocのドキュメントではHTMLにおける数式レンダリング方法として紹介されています。 マークダウン形式でも利用可能と補足されているものの、ミスリーディングな感が否めません。
Enjoy!!