R Markdown で Reveal.js を使ったスライド作りをする時、時々欲しくなるのが、2カラムレイアウトだ。
これには
- float を用いる方法
https://kazutan.github.io/SappoRoR6/rmd_slide.html#/15/3 - flexbox を用いる方法
https://qiita.com/mokztk/items/df796add95c2ee065e52
などが提案されてきたが、CSS や Rmd ファイルが 複雑になったり、印刷に問題があったりと、あと一歩感があった。
そこで今回は inline-block
プロパティを使ってもっと簡単にレイアウトを指定できるようにしてみた。
出力例
今回紹介する手法を応用することで、ブログ上でも2カラムにできる。
library(ggplot2)
ggplot(mtcars) +
aes(mpg, wt) +
geom_point()
実装
CSS
.reveal .slides section .col {
display: inline-block;
width: 48%;
vertical-align: top;
}
以下の CSS を .css
ファイルに保存して YAML フロントマターで読み込むか、 css
チャンクを用いて実行すれば良い。
YAML フロントマター
---
output:
revealjs::revealjs_presentation:
css: style.css
---
ファイル名は随意。
CSS チャンク
```{css, echo = FALSE}
.reveal .slides section .col {
display: inline-block;
width: 48%;
vertical-align: top;
}
```
通常、CSS をプレゼンする必要はないので、
echo = FALSE
にしておく。
include = FALSE
にすると、CSS が取り込まれなくなってしまうので注意。
マークダウン記法
R Markdown は Pandoc’s Markdown を基礎としているため、
<div>
~ </div>
を :::
~ :::
と書くことができる。開始する :::
に {.col}
とすると、div
に col
クラスを与えることができる。
よって以下のように col
クラスの div
要素を二つ連続させると、2カラムレイアウトになる。複数連続させればマルチカラムにもできる。
::: {.col}
左側のコンテンツ
:::
::: {.col}
右側のコンテンツ
:::
{}
では style
属性も指定できるので、以下のように width
などを指定すると、特定のカラムだけ幅を変更することも可能。
::: {.col style="width: 30%"}
Rmd 例
単一ファイルで例示できるよう、CSS チャンクを用いた例を示す。
---
title: 2 Column Layout
output: revealjs::revealjs_presentation
---
```{css, echo = FALSE}
.reveal .slides section .col {
display: inline-block;
width: 48%;
vertical-align: top;
}
```
## 2カラム
::: {.col}
```{r ggplot, eval=FALSE}
library(ggplot2)
ggplot(mtcars) +
aes(mpg, wt) +
geom_point()
```
:::
::: {.col}
```{r, ref.label="ggplot", echo = FALSE, fig.width = 4, fig.height = 3}
``
:::
revealjs::revealjs_presentation
が出力する図のサイズは既定で 8inch * 6inch だ。
2カラムレイアウトの場合も同様だが、図が表示領域に収まるように、縮小される。これでは文字が読み難くなってしまうので、適宜 fig.width
と fig.height
を指定してやる必要がある。